2016年8月4日の夜半、インド洋中部からオーストラリア全土、南西太平洋で
月による土星の掩蔽現象が見られました。NZでは月の南側スレスレに土星が
見え、日本では北側に土星が見えたはず。つまり月の直径は3400kmほどなので、
日本とNZのちょうど中間に、挟まってしまったような形に、『月の影』が
地球上を通過していったわけです。
(出展:誠文堂新光社発行 天文年鑑2014年版)


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 クィーンズタウンでは、現地時刻23時30分ごろに、月と土星が最接近となり、
その距離は月の視半径の約15分ほどでした。上弦の月のまぶしさもあって、
肉眼では見分けが付きにくかったほどです。



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 月が土星のそばを通り過ぎていく様子を、合成写真で表現してみました。
5分ごとの撮影ですが、画面がぼやけているのは、ちょうど最接近の前後、
わずか30分の間に、雲が通過してしまったためです。辛うじて月が見えるか
どうかと言うほどの雲でした。



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 月と土星の最接近後、徐々に離れつつあるところを撮影できました。
このころには再び空はきれいに晴れてくれましたが、夜半を過ぎ、上弦の月は
土星とともに、沈んでいってしまいました。


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